2017年春季旅行報告

2017年4月19日~21日まで奈良方面に行ってきました。二泊三日で総勢8人の旅行でした。楽しい上に歴史を訪ねる教養溢れる旅行となりました。
詳しくは下記の春季旅行記をご覧下さい。

2017年、浦和稲門会旅行部会春季旅行報告

旅行部会長 金子 努(文責)

(参加者)吉田俊夫、遠藤勇一、綱川寿夫、綱川絢子、細田拓、飯沼克之、金子 努
4月19日(水)~21日(金)の2泊3日の行程にて、8人参加の旅になりました。行き先は、吉野山、室生寺、長谷寺、談山神社、大神神社、浄瑠璃寺、岩船寺で、奈良県のほぼ半分の縦断となりました。
19日朝早く、浦和駅を5:22の京浜東北線にて出発して東京駅6:00着、6:16発の「のぞみ3号」に乗車。京都駅にて近鉄特急に乗り換えて橿原神宮前駅、ここでまた乗り換えて吉野駅に10:26到着。ここまでにすでに5時間経過していました。
平安の昔より桜の名所と謳われる吉野山でのお花見でしたが、桜はすでに奥千本に残るだけでした。吉野駅からロープウェイで下千本まで乗り、黒門、銅の鳥居をくぐると金峯山寺の国宝の仁王門が見えてくるはずであったが改修中でありました。仁王門改修勧進中のため、特別公開中の蔵王堂の金剛蔵王権現を拝観、大いなる惰弱人の私は畏れ慄き些少であるが賽銭を投じる。後醍醐天皇の行宮となった吉水神社の境内から、山を望み満開のヤマザクラを思い浮かべる、さぞや見事であったろうと。吉野に逃れた後醍醐天皇の苦悩を、癒したことであろうとも感慨に至る。昼時になったので、ツアー参加で出発時に配られた、お弁当(奈良名物の柿の葉寿司)を持込みにて「弁慶」という食事処で食す。私は、店への遠慮といつもの我儘ぶりにて「にゅうめん」を注文する、美味しかった。私の弁当は、飯沼さんに無理強いいたしました。
店員の4名のご婦人は、とても優しかった、そして、ここまでは、良かった。
中千本まで歩き、ファストパスという便利なツールで、マイクロバスにて竹林院前から奥千本口へ、金峯神社までは急峻な道、足に乳酸が溜まり、困憊にて登りきる。しかしながら、上ってみると桜は若木、下界も見えない、如何なものかと訝しい思い。歩きでの下山は、何キロあったろうか、膝が諤々、ふらふらにて口も利かず只管降りた、「 」はもう来ないし嫌だ。・・・偏った私感
近鉄特急にて、吉野駅から橿原神宮前駅まで39分、駅から歩いて数分の初日宿泊の「橿原ロイヤルホテル」に到着。ホテル内にある温泉大浴場にて、疲れを癒すことができました。ホテル内の宴会場にて夕食、一杯のビールが旨かった、奈良は何故かキリンはラガービールで遠藤勇一さんはお気に入りのビールでご満悦でした。
翌朝、朝食後8:30貸し切りのバスにて出発、中型バスにて7人は贅沢でありましたが、ゆったりできてこれはこれで最善の手配かな。
最初に向かったのは、女人高野といわれる室生寺、朝早いというのか、シャクナゲの開花時期にはまだ早いというのか、観光客は疎ら。室生寺で初めて経験する静かな境内を散策、我が国最小の五重塔、国宝の釈迦如来立像、坐像、十一面観音像を心ゆくまで拝ませていただきました。バスに再乗車して、隣の桜井市の「花の御寺」、真言宗豊山派総本山の長谷寺に向かう。こちらも桜が散り、牡丹が開花前ということで、私としては嬉しく閑散しておりました。菩提寺の本山ということで、菩提寺の住持より連絡いれておりましたので、案内のお坊さんが付いてくれました。さらに面目の良いことに、入山料と特別拝観料は、摂りませんとのことでした。約400段という長い登廊を上ると本堂、本尊の十一面観音菩薩立像の御足に触れる、私の余命が延びること切に祈りました。本堂の舞台に立つ、桜、紅葉の季節の見事さを想起する。さらに初めて目にする緑の桜花を見ながら本坊へも案内いただきまして、執事からお茶の接待を受けました。
昼食は、長谷寺からすぐの旧初瀬街道にある「長谷路」でそばをいただく。門から入ると、池の飛び石伝いに部屋に上がる。妙な感じであるが、建物は併設する酒店(主屋)とともに、国の登録有形文化財になっているそうです。微にいった手配、我ながらと自得する。
次は、大和路随一の紅葉の名所の謳い文句からして首を捻ってしまいました談山神社、境内には高さ13M、檜皮葺の木造十三重塔が立っていますが、かの藤原鎌足の墓塔と言われているようです。そして、この日の最後の訪問先は日本最古の神社である大神神社、「おおみわじんじゃ」とこれは読めません。杉玉でお馴染みのお酒の神様、三輪山をご神体としています、立派な拝殿にて参拝する。
ホテルは、JR奈良駅至近の日航奈良、ツィンにて同室になりました細田さんに鼾の迷演奏を聴かせなければいいがと危惧。吉田さんとホテルロビーにて合流する、いつもお付き合いいただきありがとうございます。ほどなく夕食に向かう、3条通り沿いの「やまと庵本店」という高級居酒屋?が宴席です。思い思いの酒を飲み、料理を摂るそして大いに語り合う・・・いつもの光景です。
最終日となりました、現在は京都府になる当尾(とうのお)を歩こうということでアジサイ寺の岩船寺~九品仏の浄瑠璃寺の石仏めぐり、この一帯は、中世には多くの修行僧が隠れ住み仏教文化が花開いたといわれる山里です。岩船寺では、住職の法話を聞いてから出立。花崗岩に刻まれた摩崖仏が、語りかけてくるはずでしたが、私ごとき凡人にはちょっと・・・。上り下りに疲れ、一息入れることに、こんな山里にと妙な感覚で、「瑠璃」というクラシックの音楽が流れるお店に入る。お店を出ると、すぐそこは浄瑠璃寺の門前でした。浄瑠璃寺は、池を挟んで本堂と三重塔(共に国宝)が建ち、庭園は、浄土式庭園の遺構であるそうです。本堂に安置されております国宝の九体の阿弥陀如来像は、静寂の中まさに荘厳でありました。お昼にしましょうということで、浄瑠璃寺門前にある築100年以上という茅葺民家が見られる、庭に山野草の花咲く「あ志び乃店」、とろろ定食、山菜そば定食を思い思い食する。追加注文の筍煮がすこぶる旨い。それはそうと奈良では、孟宗竹の林を飽きるほどよく見ました。
この 3 日間よく見て、よく歩き、よく食べて、よく飲んだ、参加の皆さんありがとうございました。細田さんには、会計をお任せし煩わせ、そして全般にわたりお気遣いいただきまして、ありがとうございました。若井さんには、旅行準備にご協力ありがとうございました。